【Ozone 8レビュー】自動マスタリング “Master Assistant” が到来! 実際の使い心地は?

iZotope Ozone 8の自動マスタリングがDTMerを賑わせています。
なんでも使った人のほぼ全員が

めちゃめちゃ楽チンでハイクオリティ
と言っているそうです。

今回はOzone 8の導入を検討している人に向けて自動マスタリングの “Master Assistant” だけにかぎらず

全体的なOzone 8のレビュー

をしていきます。
「押さえておきたいポイント」と「実際の使用感」
を見せていきます。

それでは、レビューに入っていきましょう。

 

目次

1. Master Assistantレビュー

1-1 Streaming

1-2 CD

1-3 Reference

2. エフェクターのレビュー

2-1 Spectral Shaper

2-2 Maximizer

2-3 Vintageシリーズ

3. 新しいプラグイン “Tonal Balance Control” とは?
4. ものすごいプリセットの量
まとめ

 

 

 

1. Master Assistantレビュー

 

Master Assistantは自動でマスタリングしてくれる機能です。
音の変わり方を動画で確かめてみてください。

かなり自然なマスタリングです。
使った人の多くはこのまま完成させてしまうそうで、クオリティはかなり高めです。

マスタリングはシチュエーションを設定でき、そのオプションは3つあります。

1-1 Streaming

この設定では、音圧を自分で指定することができます。
デフォルトでは-14LUFSをターゲットにしてマスタリングが行われます。

音圧の設定はOzone 8の設定画面から変更することができます。

 

1-2 CD

商業用のマスタリングをOzone 8側で行います。
強度は3つに分かれていて

「Low」「Medium」「High」

の3段階で変化度を設定できます。

 

1-3 Reference

Referenceは
「あなたが指定した曲を解析して、それに近づけるようにマスタリングする」
という機能です。

EQのバランスや音圧などを解析し、マッチさせてくれるようです。

 

いままでの「プリセットを選ぶ」というスタイルとは大きく違い、
EQやコンプやExciterなど全部人工知能が解析
して適切な処理をしてくれます。

エフェクターの処理の仕方などを参考にすることもできてかなりアツい機能です。

 

2. エフェクターのレビュー

 

Ozone 8は「チャンネルストリップ」というタイプのプラグインで、
1つの中で複数のエフェクターを立ち上げることができます。

Ozone 8には次の種類のエフェクターがあります。

・Equalizer

・Dynamics

・Exciter

・Dynamic EQ

・Spectral Shaper (New!! Advancedのみ)

・Imager

・Post EQ(2つ目のEQ)

・Maximizer

・Vintage EQ(Advancedのみ)

・Vintage Tape(Advancedのみ)

・Vintage Compressor(Advancedのみ)

・Vintage Limiter

このようにOzone 8ひとつでマスタリングが完了できるようになっています。
なかでも特別な機能を紹介します。

 

2-1 Spectral Shaper

 

この機能はOzone 8で新しく追加されたエフェクターです。

Spectral ShaperはDeEsserに近い機能です。
DeEsserとの大きな違いは

音を消すのではなく質感を調節できる

というところです。

上の動画では、
「ボーカルのチリチリした成分を少しつぶして、全体になじませる」
というような処理をしています。

このエフェクターはAdvancedのみ実装されています

 

2-2 Maximizer

Ozone 8のMaximizerはかなり凝ってあります。
Modeが5つあり、まとまり感を選ぶことができます

 

・IRC I
基本の型。
Lowに反応させゆったりとしたトランジェンドをかけてあります。
Thresholdをきつめにかけてもふわっとするのが特徴です。

 

・IRC II
IRC Iと大差はないです。
が、こちらの方がふわっと感がなく、シャープな仕上がりになります。
これはトランジェンドに違いがあるようです。

 

・IRC III
ここからかなりハイテクな機能です。
Ozoneが音を解析して、それに合わせたリリースを(Maximizerの)自動で設定してくれます。
そのスタイルは
「Pumping」「Balanced」「Crisp」「Clipping」
の4つに分かれていて、左から右にかけて ハデさ が増していきます。
かなり負荷が大きいので、ほぼラグが発生します。

 

・IRC IV
このモードは あるパートとあるパートの音域がぶつかってても割れにくい という特徴があります。
普通のマルチバンドリミッターと比べて、バンド(音域の区切り)の数が尋常じゃなく多いので、
細かくコントロールでき、割れづらいようになっています。スタイル

「Classic」「Modern」「Transient」
の3タイプあり、左から右にかけで 細かさ が増していきます。

 

・IRC LL
IRC Iと同じ機能で、レイテンシーが低いです。(Low Latency)

 

2-3 Vintageシリーズ

 

このエフェクターはOzone 7からあり、Vintageな仕上がりになる特徴があります。

デジタルっぽい「カド」が抜けて、アナログっぽい「まるみ」が出る

いわゆる生感を演出してくれます。

OzoneのVintageプラグインの各種を紹介します。中でもよかったものはレビュー動画を用意しました。
音の感じを確認してみてください。

 

・Vintage Tape

Tape Saturatorです。普通のとは少し違ってVintageっぽい暖かさを持たせることができます。

ミックスでもマスタリングでもこのプラグインを軽く混ぜてみるだけで、
Vintageっぽい厚みをもたせることができます。
メーターが少なく、音作りはとても簡単です。

 

・VINTAGE EQ

アナログっぽい音にしたいときに使うEQです。とても万能でいろんな音に使っても生っぽく仕上がります。

普通のEQとは違って思いっきりカット、Boostしても綺麗に音が変わります。
局所的にカットしたりBoostしたりすることはできません。

不自然なEQ処理にはならずに生っぽい仕上がりになります。
周波数(Freq)も選んでいくスタイルなので、EQを使ったことがなくてもいい感じの音になってくれます。

 

・VINTAGE COMP

EQとCompを同時にかけてくれます。Compの前にEQがあって潰す音域をいっぺんに調整できます。

エフェクトのかかり具合はほかのVintageプラグインと違って強めにかけることができます。強めにかけてもアナログっぽさは保たれていて、むしろ思いっきりVintageっぽくなります。

しかし、かなりクセの強いかかり方なのでねらったときにしか使わなさそうです。

音を潰すためのCompではなく、Vintage風なCompをかけたいときに使うととても便利です。

 

・VINTAGE LIMITER

Vintage Limiterは「Standard」と「Advanced」両方に入っています。

このLimiterで音を底上げすると、そこまでのミックスが変色したような感じになります。

このLimiterを使うこと自体がそのまま音作りにもつながるということです。あえて0dBを上回らせてVintageっぽい歪みをつくったり、音圧を作り出したりもできます。

しかし、かなりクセの強いかかり方なので最終的なOutputは聞きなれないような仕上がりになります。(程度による)

ねらった場合のみ使うという立ち回りになりそうです。

 

3. 新しいプラグイン “Tonal Balance Control” とは?

この機能がかなりすごいです。
このプラグインを使いこなせるようになると

マスタリングのバランスが手に取るようにわかる

ようになります。

マスタリングというのは各周波数のレベルを、しっかとしたバランスに整えることで
一気にプロっぽくすることができます。
Tonal Balance Controlはそのナビゲーションをしてくれるものだと思ってください。

バランスを組み立てていく様子の動画を用意しました。

こちらでさらに詳しく解説しています。

Tonal Balance Controlを使ってマスタリングをプロレベルに近づける【Tonal Balance Control使い方】

 

4. ものすごいプリセットの量

 

とにかくすごい量のプリセットがあります。

「マスタリング」から「各エフェクターの設定」まであり、十分すぎるバリエーションで満たされています。
具体的な数字を載せておきます。

・マスタリング   159種  (Advancedだと)

・Equalizer          20種

・Dynamics         23種

・Exciter              23種

・Dynamic EQ    12種

・Imager             14種

・Spectral Shaper  10種

・Maximizer        18種

・Vintage EQ      11種

・Vintage Tape   20種

・Vintage Comp 12種

・Vintage Limiter 13種

 

まとめ

今回のアップグレードはとにかくすごいです。
いままでOzoneに関心を持たなかったのなら幸運です。

Ozone 8から本気

といってもいいくらいのアップグレードなので、Ozone 8で初めて関心をもったのならラッキーです。

グレードはAdvancedをおすすめします。
なぜならOzone 8の目玉は

Master AssistantとTonal Balance Control

で、Tonal Balance ControlはAdvancedにしかないからです。

Master Assistantだけが目当てならStandardでも十分ですが、
Ozone 8のうまみを全て引き出したいのなら
Advancedをおすすめします。

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