iZotope Ozone 8 – Advancedとの違い

iZotope Ozone 8のグレードの違いはいままでのOzoneシリーズと比べるとかなり大きいです。
安易に選ぶとあとで後悔するハメになるので、今のうちに違いを確認しておきましょう。
グレードは、

・Elements (129$)– 簡易版

・Standard (249$)– 通常版

・Advanced(499$)– フル装備

この3つがあります。今回は特に違いが痛手になる

「Advanced」と「Standard」の違いのピックアップと解説と

初心者にぴったりなのはどっちかの考察して行きます。

 

目次
1. StandardとAdvancedとの違い

1-1 違い一覧

1-2 初心者にぴったりなのはどっちか

2. Tonal Balance Controlのすごさ
3. Spectral Shaperとは?
4. Vintage系エフェクター
5. Codec Previewとは?
6. 各エフェクターのプラグイン化のメリット
まとめ

 

1. StandardとAdvancedとの違い

 

Ozone 8のAdvancedとStandardのでかい違いざっくりとまとめると

「Tonal Balance Control」「Vintage系エフェクター」「Spectral Shaper」

の3つです。
1番目の Tonal Balance Control は特に優秀なプラグインなので、
注意深く検討してほしい材料になります。

さらに細かい違いをまとめて、軽い解説をしていきます。

 

1-1 違い一覧

 

・Tonal Balance Control

マスタリングにつかうエフェクター。
“Ozone 8 Advanced” と “Neutron 2 Advanced” に入っています。

 

・Spectral Shaper

“Ozone 8 Advanced” で初登場のエフェクター

 

・Vintage Compressor

Ozone 7から登場したVintage系エフェクター

 

・Vintage Tape

Ozone 7から登場したVintage系エフェクター
Vintage風のTape Satulatorをかけられる。

 

・Vintage EQ

Ozone 7から登場したVintage系エフェクター
選ぶ式でEQを設定できるちょっと変わった質感のEQ。

 

・Codec Preview

いろんな形式でシミュレートしてくれる機能。

 

・各エフェクターのプラグイン化

Ozone 8のエフェクターを個別で開ける機能。

 

1-2 初心者にぴったりなのはどっちか

これは少し難しく、どっちを買っても正解なのですが、欲を言えば

Advanced
を買ったほうがいいです。

今回のアップグレードはかなりインパクトがでかく、しかもメリットは “Advanced” に集中しています。
最初にも書いた “Tonal Balance Control” がそのメインとなります。

多くは自動マスタリングの “Master Assistant” をメインとしているかもしれませんが、
そのクオリティは高いけど、まだ「誰でもできるレベル」を超えれているわけではありません。

“Master Assistant” に大きな期待を寄せても飛び抜けて良い結果は望めないでしょう。

まとめると

お金をかけてもいいからがいい曲を作りたい(本気度は割合高め Advanced

そこそこメリットがあればいい(本気度普通 Standard

ふわっとした目安になってしまいましたがざっくりするとこんな感じです。やる気と財布と相談しましょう。

 

2. Tonal Balance Controlのすごさ

 

このプラグインがとにかくやばいです。なぜこんなに激推ししているかというと

ついに素人でもマスタリングをプロレベルに近づけることが可能となった
からです。

このプラグインを使いこなせればどういう効果があるのかというと
「マスタリングのバランスが手に取るようにわかるようになる」
という効果があります。

マスタリングというのは各周波数のレベルを、しっかとしたバランスに整えることで
一気にプロっぽくすることができます。

Tonal Balance Controlはそのナビゲーションをしてくれるプラグインです。

上に貼った画像のやつが “Tonal Balance Control” です。
このように視覚的に周波数ごとのバランスを確認することで、

感覚に頼らずセオリー通りのバランス
を手に入れることができるわけです。

このプラグイン自体が音作りをするわけではないので、メリットを感じづらいかもしれません。

が、あなたのマスタリングのレベルは素人の域をすっ飛ばしていること間違いありません。

 

3. Spectral Shaperとは?

 

Spectral ShaperはOzone 8 Advancedで初めて出てきたエフェクターで、かなり良い性能を持っています。

DeEsserのようなタイプのエフェクターで、
DeEsserとの大きな違いは「質感をコントロールできる」ということです。

次の動画をごらんください。

この動画では全体からVocalの部分だけ少しやさしめにしてなじませる
という処理をしています。

こんなふうに最後の最後で細かくて精密で感覚的な調整ができてめちゃくちゃ便利です。

 

4. Vintage系エフェクター

 

Vintage系エフェクターには正直あまりメリットを感じません。
必須な機能というわけではないからです。

このシリーズは文字通りVintage風の音にすることができます。
とても独特で味のある音に仕上がります。

「味のある」といえばよく聞こえますが、悪くいうと「クセがかなり強い」です。
使いどころに注意が必要で、使っていい音楽のジャンルはかなり限定されます。

かなりおまけ的な要素が強いエフェクターです。

 

5. Codec Previewとは?

 

 

Codec Previewはいろんな形式での聞こえ方をシミュレートしてくれる機能です。

フォーマットは2つあって “AAC” と “MP3” での聞こえ方をシミュレーションしてくれます。
さらにBit Rate(ビットレート)も選べて様々なシチュエーションで音の漏れがないかチェックできる優れものです。

どうしてこんなまどろっこしいことをするような機能が、よりによって “Advanced” にしかないのか、
それには大きな理由があります。

Export(出力)するとき “AAC” “MP3” は特に損失が多く発生するからです。

これはBit Rateが低ければ低いほど損失は大きく致命的なものになります。
(Bit Rateが高ければビミョーーっな違いです。本当に微妙。)

「仕事で曲を変換して提出する」などの特定の人には必須な機能です。しかもめちゃくちゃ便利。
ですが、一般的にはかなり使いどころが少ないでしょう。

 

6. 各エフェクターのプラグイン化のメリット

 

iZotope Ozone 8は1つの中でいろんなエフェクターを開ける
「チャンネルストリップ」というタイプのプラグインです。
このタイプはかなり大きい負荷がかかり、幾つも立ち上げているとPCが動かなくなってしまいます。

そこで、Ozoneの各エフェクターを個別で開いて自由度をあげよう!
という寸法です。

例えばマスタリングだと、「Ozoneのみで完結させる」というのは少し縛りがきついですよね。
間に “Imager” 最後に “Maximizer” だけOzoneを使う。
というようなおいしいとこどりができるのが、プラグイン化のメリットです。

「プリセットとMaster Assistantしか使いません。」
という人にとってこの効果は薄いです。

 

まとめ

やはり、Ozone 8のグレードの違いはいままでのOzoneシリーズと比べると大きく違います。
いままでは「各エフェクターのプラグイン化」や「codec previewの有無」という専門的な面が大きかったのですが、

今回はiZotope初の機能

・Tonal Balance Control
・Spectral Shaper

この2つが “Advanced” に上の2つとプラスでついてきます。

これはぜひ見逃さないでほしい(笑)

「Master Assistantという機能のインパクトがすごく、めちゃくちゃ便利そう」
というのでかなり大きな期待で膨らんでいるところがありますが、
隠れアツい機能の “Tonal Balance Control” がついてくる

Advancedが本命

だと私は考えています。